インタビュー

保育士

大人になると忘れてしまったものを
子どもたちが思い出させてくれます。

社会福祉法人 七尾市社会事業協会
ななおあいじ保育園(七尾市)
保育士 西田 明子さん

保育士になった理由を教えてください。

父と叔母が教育や福祉に携わっていたこともあり、自然と関心のあった保育科に進学しました。学生時代は学ぶこと全てが新鮮で、実習に参加するたびに興味が増しました。さまざまな家庭環境を抱えている子どもに接し、自分は一体何ができるのだろうかと考え、保育士になることを決めました。しかし、いざ働き始めると、実習先の先生にあらかじめ準備をしてもらっていた学生時代の実習とは異なり、保育することの難しさを感じました。発達段階の異なる子どもたちとの接し方や計画の進め方など、先輩からは多くを学びました。今でも習得すべきことはたくさんあると思っています。

この仕事のやりがいや楽しさは?

子どもたちからたくさんのものを得ています。間違いなく豊かな心になることができる仕事です。大人とは違い、子どもたちは常に成長しています。その姿を間近で見られることに喜びを感じます。こちらも好奇心を持ち、周囲のわずかな変化に敏感になるなど、子どもの心で感性を磨くようにしています。加えて、少しでも良い見本になることができればと、挨拶や心構えも意識するようになりました。子どもたちに「感謝の気持ちを持とうね」と言っても、自分自身がそうでないとできないものです。保育の仕事を続けることが自分のためになっているのかなと思います。年長さんが小学校に進学する時は感慨深いです。この先この子たちがどんな人と出会っていくだろうかとか、自分のことを大事にしていけるだろうかと考えます。

仕事中に心がけていることや大切にしていることは?

子どもたちの家庭環境は本当にさまざまです。それを心に留めることは大切です。その上で保護者の方と適切なコミュニケーションを取り、安心して預けてもらえるように心掛けています。何かを教えるということはもちろん重要ですが、子ども一人ひとりを受け入れて「いつも見ているよ」という姿勢を示しながら関わっていこうと自分に言い聞かせています。子どもの想いをしっかりと受け止め、寄り添うなど、まだ取り組むべき課題がたくさんあるので、少しでもできるようにしたいです。

保育の仕事を考えている人たちへのメッセージ

保育に興味がある方はぜひ、あたたかい気持ちを持って、子どもと関わってほしいです。専門的な技術を発揮することはもちろん大事ですが、愛されるべき子どもたちを愛してあげればそれでいいと思います。素直で感受性豊かな方であれば、子どもたちにきっといろいろなことを伝えられるでしょう。

社会福祉法人 七尾市社会事業協会
ななおあいじ保育園(七尾市)
保育士 西田 明子さん