インタビュー

施設長

ともに笑ったり、泣いたりして
みんなが一つの家族になる仕事です。

社会福祉法人篤豊会
特別養護老人ホーム 加賀中央慈妙院(加賀市)
施設長 能澤 眞枝子さん

この仕事を選んだきっかけを教えてください。

「自分に向いていることって何だろう」とあれこれ悩んでいた19歳の頃、加賀市で初めて特別養護老人ホームができることを知りました。周りの友人たちは排泄介助のイメージが強いせいか、あまり良いイメージを持っていませんでしたが、私には魅力的な仕事に見えました。幼い頃から祖母といつも一緒にいたので、お年寄りのお世話をすることを仕事にしたかったのでしょう。以来、仲間とともに利用者さんとご家族の架け橋となり、食事や運動など日常生活のサポートに打ち込んできました。現在は施設長として現場から一歩離れて全体を見る立場となりましたが、スタッフの仕事にかける熱意や利用者さんへの想いに触れるたびに感心しています。

仕事中に心がけていることを教えてください。

利用者さんに対して失礼のないように、親しみやすい雰囲気で接することを心がけています。挨拶一つとっても喜んでもらえるようにと意識しています。相手の立場で物事を考えることも忘れてはいけません。こちらは楽しいと思っていた冗談が利用者さんにとって全く面白くないどころか、傷つけてしまうことがあります。「親しき中にも礼儀あり」と、利用者さんから教わることもありました。施設のスタッフは支援を「させていただく」のであって、決して「してあげている」わけではありません。このことを忘れないように、みんなで共有しています。

興味はあるけど、あと一歩踏み出せない方に一言お願いします。

どのような仕事も最初は教わることから始まると、私は思います。福祉の仕事も例外ではありません。利用者さんとの接し方や食事やお風呂のサポートの方法などは、周りのスタッフが教えてくれるので、きっと大丈夫でしょう。指示通りに動けるようになった後は、自分で考えて行動できるようになると思います。その時に先輩の動きを見ると、きっと疑問が出てくるはずです。聞いて納得しての繰り返しで、少しずつ前に進めばいいのではないでしょうか。当施設では個性的なスタッフが多いです。ぜひとも、皆さんの個性を福祉の仕事で発揮してほしいと思います。興味がある方は元気な心と体力、そして素敵な笑顔があれば十分です。一から勉強のつもりで頑張りましょう。

介護・福祉の仕事を考えている人たちへのメッセージ

福祉の仕事は「お給料が安い」というイメージをお持ちの方もいると思いますが、決して割の合わない仕事ではありません。介護給付金の上乗せなど、より魅力のある職業となるべく各種制度が整ってきました。不規則な仕事と言われますが、休みもしっかりと取ることができます。

社会福祉法人篤豊会
特別養護老人ホーム 加賀中央慈妙院(加賀市)
施設長 能澤 眞枝子さん