介護福祉士 主任
日々、一生懸命頑張るうちに
介護の面白さにはまっていました。
仕事の内容について教えてください。
管理職として職員の教育やケアの質の向上、働きやすい職場づくりなどに取り組んでいます。主任となり、実際に利用者さんの日常生活のケアをする機会は減りましたが、担当するフロアの動きを把握して何かあればすぐに対処しています。介護で大事なことは、相手の尊厳を守ることだと私は考えています。こちらのやり方を押し付けることなく、相手の気持ちを考えながら、私たちは対応しなければなりません。そのためには一人ひとりの個性を理解すること。まずは相手を知り、その上で適切な介助をしています。
介護福祉の仕事のやりがいを教えてください。
高齢者の方は今日までにさまざまな経験をしてこられた人生の先輩です。日々の関わりが自分の人生に深みを与えてくれます。考え方や生き方を聞き、成長させてもらっています。このほかにも、さまざまなところにやりがいを見い出すことができます。例えば、自分の想いをうまく伝えられず、いつも落ち着きのない方のケアを試みても、そうすんなりとはいきません。それでも9回失敗した後、次の1回がうまくいくと本当にうれしくなります。たった1回の成功を次に活かしたくて、なぜうまくいったのかを分析してフィードバックすることに力を入れるなど、気がつくと仕事に熱中しています。
介護の仕事を通して成長したことを教えてください。
介護は心の優しい人がすることと思われる方もいるでしょうが、私はそう思いません。利用者さんの中には心の優しい人には理解し難い価値観を持つ人もいるからです。介護を受ける方の歩まれてきた人生はさまざまです。「聖職」と言われるような職業で慕われてきた方もいれば、泥まみれになって必死に生きてきた方もいます。どのような人生を送ってこようとも、個性をしっかりと理解した上で、こういう考え方もあると受け止める必要があります。私はこの仕事をしてから、人生に対する許容範囲が広がり、利用者さんの過去に何があろうと動じなくなりました。そういう面では成長できたと思います。