インタビュー

介護福祉士 介護課リーダー

いつもの日々、おだやかな時間を
ともに過ごすことが介護の魅力です。

社会福祉法人 清祥会
特別養護老人ホーム こすもす(能登町)
介護福祉士 介護課リーダー 濱崎 直子さん

現在の仕事の内容を教えてください。

洗面や歯磨き、入浴など利用者さんの日常生活のケアやサポートをしています。介護のプロとして、どのようなケアをすれば納得してもらえるかをスタッフみんなで考えています。その内容は一人ひとり異なり、何に困っているかを常に把握するように努めています。毎日の食事を例に挙げると、利用者さんの状態に合わせて食事の形態や量を調整し、食べさせる順番を工夫しています。仕事中は常に笑顔で接することと、利用者さん一人ひとりのこれまでに歩んでこられた長い人生を尊重することを大切にしています。

就職した後にギャップは感じましたか?

最初は利用者さんとのコミュニケーションが何より重要で、笑顔の絶えない仕事だと思っていました。しかし、毎日の生活を支えるというのは簡単なことではありません。職場では安全について責任を感じることが多く、過去に私がほんの少し目を離した時に転倒して骨折された方がいました。この時は本当に辛くて「しっかり見ておけば」と後悔しましたが、この経験を活かして施設内の改善に結びつけるなど、同じようなことが起きないようにしています。このように大変なことはありますが、日々の会話や一緒にお茶を飲む時間など何気ない瞬間に「この仕事に就いてよかったな」と感じています。

今でも忘れられないことはありますか?

初めて利用者さんの看取りケアを担当したことです。いつも私のことを「直ちゃん、直ちゃん」と呼んでくれた方の体が次第に弱り、やがて看取り期間に入りました。その中で、少しでも元気な姿を見せてくれた時、感極まって泣いてしまいました。その後、いつ呼吸が止まってもおかしくないような時間が続き、最期は私が遅番で出勤した時でした。看護師さんが「直ちゃんが来たよ」と言うのを聞いて、私の目の前でお亡くなりになりました。私のことを待ってくれたのでしょうか。その時は「本当にありがとうございました」という気持ちで胸がいっぱいになりました。

介護・福祉の仕事を考えている人たちへのメッセージ

いつも笑顔で聞き上手な方や、明るく話すことが得意な方はもちろん、もの静かな方でも話を聞いて利用者さんとしっかり向き合える人は向いていると思います。たとえ辛いことがあっても、先輩に相談すれば助けてもらえます。私も多くの支えのおかげで今日も頑張ることができています。

社会福祉法人 清祥会
特別養護老人ホーム こすもす(能登町)
介護福祉士 介護課リーダー 濱崎 直子さん